イントロダクション
「画像処理:文字情報をモザイク処理した場合の、パターン数とその分布(Windowsテキストボックス)」では、Windowsのテキストボックスに標準的に適用されているフォント・フォントサイズで、文字情報をモザイク処理した場合のパターン数とその分布を調べてみました。そのときは、モザイク結果として、色が被ることが多いという知見が得られました。
その時の原因として、次の点を考えました。
- 文字サイズが小さい
- 文字がアンチエイリアスされていない
- 文字に対して、モザイクを施す領域が広い
そこで、今回はもう少し大きな文字に対して、アンチエイリアスの施されるフォントを使用して文字情報をモザイク処理した場合の、パターン数とその分布を計算してみました。
モザイクによって文字情報を処理した場合の、パターン数とその分布を生成
前提条件
「画像処理:文字情報をモザイク処理した場合の、パターン数とその分布(Windowsテキストボックス)」の前提条件と同様です。ただし、元の文字情報は、以下の条件とします。
- アンチエイリアスの適用されたフォントと、大きめのフォントサイズ
- メイリオ
- 16pt
使用するプログラム
「画像処理:文字情報をモザイク処理した場合の、パターン数とその分布(Windowsテキストボックス)」の使用するプログラムと同様です。ただし、使用するフォントとフォントサイズを、今回の前提条件のものに書き換えています。
元の情報:数値情報
文字一覧
0123456789実行結果
チェックに使用する文字の集合:0123456789使用するフォント情報:
FontFamily : [FontFamily: Name=メイリオ]
Size : 16
描画に必要な最大サイズ:
Width : 20.75694
Height : 34.66666
確保したビットマップサイズ:
Width : 21
Height : 35
モザイク後のグレースケール色の頻度:
228:1
230:2
231:1
232:1
234:3
238:1
239:1
モザイク後のグレースケール色の頻度[HTML]
モザイク後のグレースケール色の頻度[HTML] 元の情報:数値情報 メイリオ, 16pt |
元の情報:アルファベット情報(大文字と小文字)と数値と記号
文字一覧
!"#$%&'()*+,-./0123456789:;<=>?@ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ[\]^_`abcdefghijklmnopqrstuvwxyz{|}~実行結果
チェックに使用する文字の集合:!"#$%&'()*+,-./0123456789:;<=>?@ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ[\]^_`abcdefghijklmnopqrstuvwxyz{|}~
使用するフォント情報:
FontFamily : [FontFamily: Name=メイリオ]
Size : 16
描画に必要な最大サイズ:
Width : 29.78819
Height : 34.66666
確保したビットマップサイズ:
Width : 30
Height : 35
モザイク後のグレースケール色の頻度:
231:1
232:3
233:1
234:2
235:5
236:4
237:6
238:5
239:9
240:7
241:3
242:5
243:5
244:11
245:4
246:4
247:6
248:3
249:1
250:2
251:3
252:2
253:2
モザイク後のグレースケール色の頻度[HTML]
モザイク後のグレースケール色の頻度[HTML] 元の情報:アルファベット情報(大文字と小文字)と数値と記号 メイリオ, 16pt |
まとめ
「画像処理:文字情報をモザイク処理した場合の、パターン数とその分布(Windowsテキストボックス)」とは、多少違った結果が得られました。グレースケールの値として、0 から 200 前半までの間に 1 つも文字が現れないのは、背景の白い部分がかなり広いからだと考えられます。
この文字の描画領域・モザイク領域は、描画するテキストから自動的に計算してますが、最も大きな描画幅・高さに合わされるので、どうしても背景の白い部分が多くなってしまいます。
手動で、文字の描画領域・モザイク領域を小さくすると、もう少しモザイク後のグレースケール色の頻度が分散すると考えられます。
なお、前提条件であるモザイクを施す領域や、フォント名、フォントサイズなどが変わると、文字情報をモザイク処理した場合の、パターン数とその分布は変わるので注意が必要です。
このような点に注意して、安全に画像を処理していきましょう。
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