イントロダクション
インターネット技術の発展によって、人は、その人が存在する空間的な制約から解放されつつあります。技術の進歩により、人は空間的な制約から解放されつつある
人は、その人が存在する空間的な制約から解放されつつあります、と書いたのは、まだ人は空間的な制約から完全には解放されていないからです。既に、空間的な制約から解放された分野として、次の例を挙げることができます。
- 文字情報の瞬時の伝達による空間的な制約からの解放(メッセンジャーソフトウェア、メール、各種Webサービス等による)
- 音声情報の瞬時の伝達による空間的な制約からの解放(電話機器、通話アプリ等による)
- 映像情報の瞬時の伝達による空間的な制約からの解放(テレビ電話、テレビ放送等による)
そして、空間的な制約から解放されつつある分野として、次の例を挙げることができます。
- におい情報(テレビの映像)(*1)
- 人の手による操作の情報(遠隔による手術など)(*2)
- 触覚の情報(*3)
- 味覚の情報(*4)
*1:
実例)
テレビに“香り”が加わる日も近い? 6種類の香りを瞬時に切り替えられる「香り噴射装置」の開発に成功 - ねとらぼ
http://gadget.itmedia.co.jp/gg/articles/1211/07/news111.html
http://gadget.itmedia.co.jp/gg/articles/1211/07/news111.html
等
実例)
等
*3:
実例)
東大とNHK、触覚伝送システム開発-立体映像に触れ再現 - 日刊工業新聞ニュース - テック&サイエンス:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/tech_science/nikkanko/Cnikkanko20140530001.html
触覚や力覚の伝送・保存・再現を可能にするシステムを開発 | 特集記事 | NatureJapanJobs | Nature Publishing Group
http://www.natureasia.com/ja-jp/jobs/tokushu/detail/179
http://www.asahi.com/tech_science/nikkanko/Cnikkanko20140530001.html
触覚や力覚の伝送・保存・再現を可能にするシステムを開発 | 特集記事 | NatureJapanJobs | Nature Publishing Group
http://www.natureasia.com/ja-jp/jobs/tokushu/detail/179
等
研究が進みつつあるようです。
日本バーチャルリアリティ学会誌第 14 巻 2 号 2009 年 6 月
特集 ■ 超五感
超嗅覚・超味覚
http://www.mos.ics.keio.ac.jp/scope_HP/paper/b18.pdf
研究紹介 | 九州大学 味覚・嗅覚センサ研究開発センター
http://www.rdctos.kyushu-u.ac.jp/research/taste.html
等
また、食品を 3D プリンタによって形成するというアプローチもあります。
外食産業を喰い尽くす、3Dプリンタの破壊力 | 外食 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
http://toyokeizai.net/articles/-/54361
http://toyokeizai.net/articles/-/54361
等
このように、人の持つ 5 感(視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚)全てにおいて、空間的な制約から既に解放されているか、解放されつつあります。
5 感の情報の空間的な制約からの解放
5 感の情報の空間的な制約からの解放には、その物理量を情報化するためのセンサと、それを伝送するための技術、そして、その情報を再現するための装置から構成されたシステムが必要です。一つの感覚の情報化・伝送・再現のシステムが構築されると、それらの技術がどんどん進歩し、遠隔にあるものをリアルに再現できるようになります。
例えば、視覚情報では、テレビの映像が、
白黒映像
↓
アナログ映像(地上アナログ放送等)
↓
デジタル映像(地上デジタル放送等)
↓
4K 映像
↓
8K 映像
↓
.
.
.
というように、情報の記録と再生において、再現性(元の映像を見たままに記録・再生:色の再現性、高精細など)がどんどん高まっていきます。
その他、ヘッドマウントディスプレイや、3D 再生技術も加わり、それらもどんどん進化していきます。
最終的には、遠隔地にあるものが、まるで目の前にあるかのように見えるようになるまで進化をし続けるのではないでしょうか。
特に、視覚、聴覚においては、他の感覚に比べて記録・伝送・再生が日常的に利用できる上に、どんどん高度化していっています。
そのため、現状の技術であっても、遠隔地のものを相当な再現性をもって、目の前で再現することができるのではないでしょうか。
人は時間的な制約からも解放される
そして、一度センサによって情報化された 5 感の情報は、その情報を保存することによって、時間的な制約すら解放することを可能にします。例えば、映像を Blu-ray のような記録メディアに保存すれば、いつでも同じ映像を見ることが可能です。
音声も同様にパソコンやスマートフォンなどの記憶装置内に保存すれば、いつでも再生することが可能です。
人は現実からも解放される
5 感の情報の空間的な制約からの解放には、その物理量を情報化するためのセンサと、それを伝送するための技術、そして、その情報を再現するための装置から構成されたシステムが必要と、上で記載しました。着目したいのは、それらの3つの技術(記録・伝送・再生)は、個別に取り換え(その部分をまったく別のものに置き換える)可能という点です。
例えば、実世界の物理量を記録するのではなく、コンピュータでシミュレーションした情報を伝送し、再生すれば、現実世界で起こっていないことを体験することができます。
それらは、既にコンピュータゲームやCGを駆使した映画などで見ることができます。
そして、あらゆる感覚(5 感) を完全に再現できるようになると、人は現実からも解放されるのではないでしょうか。
まとめ
人の 5 感は、技術の発展によって空間的な制約から解放されつつあります。そして、時間からも、現実からも解放されることになるのではないでしょうか。
ますます、今後の技術の発展が楽しみです!!
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