イントロダクション
最近はスマートフォンなどを使用して、手軽に動画を撮影できるようになりました。そして、その動画を手軽に YouTube などの動画共有サイトで公開して、手軽に動画を全世界の人に見てもらえるようになりました。
まさに、手軽ずくしです。
さて、手軽に動画を撮影できるのはいいものの、スマートフォンなどで動画を撮影すると、動画に加えて音声も動画ファイル内に収録されます。
撮影する対象によっては、音声が無い方が良い場面もあると思います。
例えば、撮影する環境によっては周りの環境音や、自分自身の声や息、動作音などが含まれてしまい、それらの音声を動画ファイルから削除したくなります。
今回は、撮影後の動画ファイルに対して、Windows 環境で無料かつ手軽に使用できる Windows Live ムービーメーカーを使って、音声を削除する方法について解説します。
Windows Live ムービーメーカーで動画ファイルの音声を削除する
Windows live ムービーメーカーで音声ファイルの音声を削除する方法には、主に以下の二つの方法があります。(1) ムービーの出力時に、オーディオを動画ファイルに含めないようにする。
動画を保存するときに、オーディオを動画ファイルに含めないことで、音声を削除する方法があります。この方法の場合、以下の手順を行います。
なお、音声を削除したい動画を Windows Live ムービーメーカーに追加した状態とします。
[1] メニューから、「ムービーの保存」→「カスタム設定の作成」をクリックします。
Windows Live ムービーメーカー メニューから「ムービーの保存」→「カスタム設定の作成」をクリック |
[2] カスタム設定の作成画面が表示されるので、カスタム設定の名前をつけて、作成したい動画の設定を行います。
Windows Live ムービーメーカー カスタム設定の作成 |
特にビデオの設定にこだわりが無ければ、元の動画ファイルと同じビデオ設定を指定すればよいでしょう。
なお、既存の設定を選択すると、その設定のビデオの設定を流用することもできます。
Windows Live ムービーメーカー カスタム設定の作成 既存の設定を流用 |
[3] オーディオの設定として、「オーディオなし」を選択します。
Windows Live ムービーメーカー カスタム設定の作成 オーディオの設定:オーディオなしを選択 |
これが、最も重要なポイントです。
この設定により、保存した動画ファイルにオーディオが含まれなくなります。
[4] 「保存」ボタンをクリックすると、カスタム設定に名前を付けて保存するように指示されます。
Windows Live ムービーメーカー カスタム設定の保存 |
特に問題が無ければ、そのまま「保存」ボタンをクリックします。
[5] メニューから「ムービーの保存」の中の、先ほど保存したカスタム設定をクリックします。
Windows Live ムービーメーカー メニューから「ムービーの保存」→「先ほど保存したカスタム設定」をクリック |
[6] 動画ファイルの保存場所と名前を聞かれるので、それらを指定して、「保存」ボタンを押します。
Windows Live ムービーメーカー ムービーの保存 |
以上で、元の動画ファイルから、音声(オーディオ)を削除した動画ファイルを作成することができます。
(2) ビデオボリュームを 0 にして、ムービーの出力を行う。
ビデオボリュームを 0 にすることで、動画ファイルに含まれる音声を聞こえなくする方法もあります。この方法の場合、以下の手順を行います。
なお、音声を削除したい動画を Windows Live ムービーメーカーに追加した状態とします。
[1] 「ビデオツール」→「編集」→「ビデオボリューム」のつまみを左端に移動する。
Windows Live ムービーメーカー 「ビデオツール」→「編集」→「ビデオボリューム」のつまみを左端に移動 |
[2] メニューから「ムービーの保存」の中の、希望する設定を選択する。
なお、希望する設定が無い場合には、カスタム設定を作成して、その設定を使って保存してください。[3] 動画ファイルの保存場所と名前を聞かれるので、それらを指定して、「保存」ボタンを押します。
Windows Live ムービーメーカー ムービーの保存 |
以上で、ビデオボリュームを 0 にして、動画ファイルに含まれる音声を聞こえなくした動画ファイルの作成を行うことができます。
なお、詳細として、以下のリンク先が参考になります。
Windows7 ムービーメーカーで音声消去する方法を教えてください。 - 動画・画像処理 - 教えて!goo
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5955774.html
音声保存、音声のみ削除 - マイクロソフト コミュニティ
http://answers.microsoft.com/ja-jp/windowslive/forum/moviemaker-av/%E9%9F%B3%E5%A3%B0%E4%BF%9D%E5%AD%98%E9%9F%B3/843ad071-391e-4790-8d86-0acb32253357
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5955774.html
音声保存、音声のみ削除 - マイクロソフト コミュニティ
http://answers.microsoft.com/ja-jp/windowslive/forum/moviemaker-av/%E9%9F%B3%E5%A3%B0%E4%BF%9D%E5%AD%98%E9%9F%B3/843ad071-391e-4790-8d86-0acb32253357
二つの方法の比較
「(1) ムービーの出力時に、オーディオを動画ファイルに含めないようにする。」方法と「(2) ビデオボリュームを 0 にして、ムービーの出力を行う。」方法を比較してみます。条件
比較に使用するための次のような動画ファイルを用意しました。ビデオ
長さ:00:00:31 (31秒)
フレーム幅:1920 ピクセル
フレーム高:1080 ピクセル
データ速度:11837 kbps
総ビットレート:11933 kbps
フレーム率:29 フレーム/秒
オーディオ
ビットレート:96 kbps
チャンネル:1 (モノラル)
オーディオサンプルレート:48 kHz
そのファイルを、以下の条件で Windows Live ムービーメーカーから動画ファイルとして出力しました。
ビデオの設定:
幅:800 ピクセル
高さ:600 ピクセル
ビットレート:8000 kbps
フレームレート:60 fps
オーディオの設定:
「(1) ムービーの出力時に、オーディオを動画ファイルに含めないようにする。」方法の場合:
Audio 形式:128 kbps、48 kHz、ステレオ
「(2) ビデオボリュームを 0 にして、ムービーの出力を行う。」方法の場合:
Audio 形式:オーディオなし
結果
「(1) ムービーの出力時に、オーディオを動画ファイルに含めないようにする。」方法の場合:
ビデオ長さ:00:00:31 (31秒)
フレーム幅:800 ピクセル
フレーム高:600 ピクセル
データ速度:8000 kbps
総ビットレート:8000 kbps
フレーム率:30 フレーム/秒
オーディオ
なし
出力ファイル
サイズ:22.5 MB (23,641,024 バイト)
「(2) ビデオボリュームを 0 にして、ムービーの出力を行う。」方法の場合:
ビデオ長さ:00:00:31 (31秒)フレーム幅:800 ピクセル
フレーム高:600 ピクセル
データ速度:8000 kbps
総ビットレート:8000 kbps
フレーム率:30 フレーム/秒
オーディオ
ビットレート:128 kbps
チャンネル:2 (ステレオ)
オーディオサンプルレート:48 kHz
出力ファイル
サイズ:23.0 MB (24,128,030 バイト)
以上の結果をみて分かる通り、「(1) ムービーの出力時に、オーディオを動画ファイルに含めないようにする。」方法の場合、「(2) ビデオボリュームを 0 にして、ムービーの出力を行う。」方法の場合とは異なり、オーディオのデータが含まれていません。
そのため、ファイルサイズで見ると、「(1) ムービーの出力時に、オーディオを動画ファイルに含めないようにする。」方法は「(2) ビデオボリュームを 0 にして、ムービーの出力を行う。」方法よりも、0.5 MB ほどサイズが小さくなっています。
「(2) ビデオボリュームを 0 にして、ムービーの出力を行う。」方法は、ビデオボリュームを 0 にして音を聞こえなくしても、オーディオ用のデータ領域が動画ファイルに出力されているので、その分ファイルサイズが増えているということでしょう。
まとめ
Windows Live ムービーメーカーで音声を削除する方法として、「(1) ムービーの出力時に、オーディオを動画ファイルに含めないようにする。」方法と「(2) ビデオボリュームを 0 にして、ムービーの出力を行う。」方法の 2 つを紹介しました。いずれの方法でも、音声を削除する(聞こえなくする)ことは可能ですが、「(1) ムービーの出力時に、オーディオを動画ファイルに含めないようにする。」方法の方が、「(2) ビデオボリュームを 0 にして、ムービーの出力を行う。」方法よりも、ファイルサイズを小さくするという点では優れていると言えます。
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