イントロダクション
「Wake On LAN(WOL)」を使用すると、電源が落ちた状態のパソコンや、スリープ・休止状態のパソコンを遠隔操作で起動させることが出来ます。(*1)*1:
パソコンが Wake On LAN(WOL)に対応している必要があります。
Wake On LAN(WOL)に対応しているパソコンであっても、Wake On LAN(WOL)が有効になるように設定してある必要があります。
Wake On LAN(WOL)では、対象のパソコンがネットワークに接続されていれば、どこからでも電源を入れることができます。(*2)
*2:
部屋の隅にあるパソコンや隣の部屋にあるパソコンなど、わざわざそこまで移動するのが面倒な場合でも、Wake On LAN(WOL)を使用すると手元の端末から対象のパソコンの電源を入れられるため移動する手間と時間を省くことができます。
上級者向けになりますが、ネットワーク構成と設定次第では、外出先からでもパソコンの電源を入れることが出来るようになります。(高度なネットワークの知識が必要になり、ネットワークの構成によってはできない場合もあります。)
Wake On LAN(WOL) を行うには専用のソフトウェアが必要
Wake On LAN(WOL) の機能を使用して対象のパソコンを起動するためには、対象のパソコンに起動を指示する必要があります。その対象を起動するための機能は、標準の Windows には含まれていません。
それを行うための専用のソフトウェアが別途必要です。(*3)
*3:
Wake On LAN(WOL)を使用して対象のパソコンを起動するためのツールにはいろいろな種類があります。
以下の記事では、「WOL Controller」というツールを使用した場合のWake On LAN(WOL)による対象パソコンの起動方法について記載されています。
Windows TIPS:Wake On LANでコンピュータを起動する - @IT
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/0602/25/news014.html
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/0602/25/news014.html
しかしながら、それらのツールはパソコン上で実行しなければなりません。
環境によっては、パソコンにツールをインストールできなかったり、パソコンで外部から取得したプログラムを実行したくない場合もあります。
そこで利用したいのが、Wake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を持ったルータです。
Wake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を持ったルータ
近年発売されるルータは非常に多機能になっており、一部製品ではWake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を持ったものもあります。しかも、そのようなルータは一つのメーカからだけではなく、様々なルータから発売されています。
ルータに搭載されているWake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を使用すれば、手元のパソコンに外部のツールをインストールする必要はありません。
ここでは実際に、ルータのWake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を使用して、対象のパソコンを起動してみます。
今回使用するのは、BUFFALO製のルータである「WZR-HP-G302H」(AirStation NFINITI HighPower Giga/Wireless Access Point)です。
この「WZR-HP-G302H」は、2010年末に発売されたもので、既に発売から 4 年経過したものですが、我が家では現役で活躍中です。
WZR-HP-G302HのWake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を使用する
WZR-HP-G302Hのネットワークサービス一覧へアクセス
WZR-HP-G302HのWake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を使用するには、WZR-HP-G302Hの配下のパソコンから、次の URL にアクセスします。http://(WZR-HP-G302HのIPアドレス)/hosts.html
※ (WZR-HP-G302HのIPアドレス) には各自の環境におけるWZR-HP-G302HのIPアドレスに置き換えてください。(*4)
*4:
なお、WZR-HP-G302HのIPアドレスがわからない場合には、以下のページで紹介するアクセス方法を使用すれば IP アドレスがわからなくてもアクセスできます。
ルータのIPアドレスがわからなくても、手軽にルータの管理画面にアクセスできる方法 - Windows (Vista)の標準機能
http://upa-pc.blogspot.com/2015/01/router-control-page-access-windows.html
上記の方法でWZR-HP-G302Hにアクセスすると、管理画面のトップページを表示することができます。
その後、管理画面のトップページの下部にある「ネットワークサービス一覧を表示」をクリックします。
アクセスに成功すると、ネットワークサービス一覧として、次のようなパソコンとサービスの一覧表が表示されます。
WZR-HP-G302H AirStation Settings ネットワーク上のサービスを利用する ネットワークサービス一覧 |
なお、私の環境だけかもしれませんが、この画面が表示されるまでに数秒~十数秒かかりました。
注意事項
通常、WZR-HP-G302Hのようなルータの機能にアクセスするためには、管理者のIDとパスワードが必要ですが、Wake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を使用するための画面(ネットワーク上のサービスを利用する)へのアクセスには管理者のIDとパスワードは不要です。WZR-HP-G302H配下の端末なら自由にアクセスできます。
ただし、「管理設定>アクセス」にて「無線LANからの設定を禁止する」を有効にしていると、無線LAN経由ではアクセスできなくなります。
逆に、「管理設定>アクセス」にて「有線LANからの設定を禁止する」を有効にしていると、有線LAN経由ではアクセスできなくなります。
なお、対象をWake On LAN(WOL)を使用して起動するときに、WZR-HP-G302Hの管理者のIDとパスワードが必要になります。
従って、WZR-HP-G302HのWake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を使用するためには、WZR-HP-G302Hの管理者のIDとパスワードは必須です。
対象をWake On LAN(WOL)を使用して起動
対象をWake On LAN(WOL)を使用して起動するには、表の起動したいパソコン名と同じ行にあるサービスの列に着目します。WZR-HP-G302H AirStation Settings ネットワーク上のサービスを利用する ネットワークサービス一覧 起動したいパソコン名のある行 |
サービスの中に、次のような "WOL" と書かれた時計のアイコンのボタンがあります。
WZR-HP-G302H AirStation Settings ネットワーク上のサービスを利用する ネットワークサービス一覧 Wake On LAN(WOL)を使用して対象を起動するためのボタン |
このボタンを押すと対象を起動することができます。
その後、対象に宛てて起動を支持するパケットを送信したことを通知する、次の画面が表示されます。
ネットワークサービス一覧 WakeOnLanパケットの送信 Wake on LANパケットを送信完了 |
まとめ
ルータには、Wake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を持ったものがあります。ルータのWake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を使用すれば、パソコンに専用ソフトウェアをインストールする必要はありません。
ルータ(WZR-HP-G302H)の、Wake On LAN(WOL)を使用して対象を起動する機能を使用するために、ルータへログインが必要になります。
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