イントロダクション
一般の家庭にもパソコンが浸透してから数十年(*1)が経ちました。*1:
Windows 95 の頃(1995年発売)からパソコンを生活必需品として活用していたとすると、既に 20 年の月日が流れているわけです。(2015年現在)
それだけ長い時間が経過していると、何台もパソコンを買い替えている人も多いと思います。
パソコンを買い替えるごとに古いパソコンを廃棄している人もいると思いますが、古いパソコンが動く状態であったり、捨てるのが面倒という理由で古いパソコンが手元にある人も多いと思います。
パソコンを捨てる場合に考慮しなければならないのは、ハードディスクのデータの完全消去
さて、いよいよ古いパソコンを捨てようと思った場合に、必ず考慮しなければならないのは、ハードディスク装置に記録されたデータの完全消去です。パソコンを使っていると、プライベートな情報がどんどん蓄積されていきます。
パソコンを廃棄する頃になると、各種資料やメール、個人情報など、他の人に見られなくない情報がハードディスクに山のように蓄積されていると思います。
それらのハードディスクに記録された情報は、通常の操作でファイルを削除した程度では簡単にそれらを復元されてしまう危険性があります。(*2)
ハードディスク上の情報を削除したうえで、その情報が記録されていた領域に情報を上書きしたとしても、特殊な手段を用いれば、情報を復元されてしまう危険性があります。(*2)
*2:
安心できる「パソコン廃棄時のデータ処理」とは / SAFETY JAPAN [特集] / 日経BP社
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/special/181/index.html
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/special/181/index.html
そこで使用するのが、ハードディスク上のデータを完全に消去する専用のソフトウェアです。
ハードディスク上のデータを完全に消去する専用のソフトウェアには、市販されているものや、インターネット上で無料で配布されているもの、メーカ製パソコンにバンドルされているものなどがあります。
ハードディスクの情報を削除するには、そのハードディスクを認識できる装置が必要
ハードディスク上のデータを完全に消去する専用のソフトウェアを用いて、ハードディスクの情報を完全に削除するには、当然ですが、そのハードディスクをパソコンで認識できなければなりません。古いパソコンの場合、ここがネックになってきます。
パソコンがまだ動くうちであれば、ハードディスク上のデータを完全に消去する専用のソフトウェアさえあれば、ハードディスクの情報を削除することができます。
しかしながら、パソコンが動かない場合には、そのハードディスクを他のパソコンに接続してデータを完全消去する必要があります。
ハードディスクを他のパソコンに接続するには、2つの方法があります。
パソコンの内蔵のハードディスクとして接続するか、外付けのハードディスクとして接続する方法です。
パソコンの内蔵のハードディスクとして接続する方法
新しく購入したパソコンの内蔵HDDとして、古いパソコンのハードディスクを接続する方法があります。パソコン内部に、ハードディスク用のベイと接続ケーブルが余っている場合には、そこに古いハードディスクを接続します。
パソコン内部に、ハードディスク用のベイと接続ケーブルが余っていない場合には、今接続されているハードディスクを取り外し、古いハードディスクを取り付けます。
(この方法の場合、データの完全消去ソフトウェアをCDブートなどで起動し、データの完全消去を行う必要があります。そのほかにも手はなくはないですが、ものすごく手間がかかります。)
この方法を行うときに問題になるのが、ハードディスクの接続規格が変わっている場合です。
現在の最新のパソコンに使われているハードディスクの接続規格はSerial ATAですが、古いパソコンの場合 Ultra ATA が使われていました。(*3)
*3:
ハードディスク交換・換装 パソコン初心者講座
http://www.pc-master.jp/sousa/hdd-k.html
HDD(ハードディスク)の規格について -PCっと!
http://pcsket.com/hdd/kikaku/
ハードディスク講座:規格
http://www.pc-square.com/hdd/01_kikaku.htm
知ってなっとく接続規格 UltraATA/ATAP | BUFFALO バッファロー
http://buffalo.jp/products/connect/ata/
知ってなっとく接続規格 SATAII/SATA | BUFFALO バッファロー
http://buffalo.jp/products/connect/sata/
http://www.pc-master.jp/sousa/hdd-k.html
HDD(ハードディスク)の規格について -PCっと!
http://pcsket.com/hdd/kikaku/
ハードディスク講座:規格
http://www.pc-square.com/hdd/01_kikaku.htm
知ってなっとく接続規格 UltraATA/ATAP | BUFFALO バッファロー
http://buffalo.jp/products/connect/ata/
知ってなっとく接続規格 SATAII/SATA | BUFFALO バッファロー
http://buffalo.jp/products/connect/sata/
Serial ATA と Ultra ATA は直接接続できません。
Ultra ATA 規格のハードディスクを Serial ATA 規格のパソコンに接続する場合、別途変換コネクタを購入して使用することで、パソコンにハードディスクを接続できるようになります。
外付けのハードディスクとして認識する方法
ハードディスクを外付けのハードディスクとしてパソコンに接続するには、専用のケーブルが必要になります。例えば、次のケーブルを使用すれば、IDE(Ultra ATA)接続のハードディスクやSerial ATA接続のハードディスクをパソコンのUSBポートに接続することができます。
IDE(Ultra ATA)接続のハードディスクを USB 接続する場合:
Serial ATA接続のハードディスクを USB 接続する場合:
しかしながら、専用のケーブルを所有していない場合には、その専用のケーブルを購入する必要があります。
業者が提供するハードディスクのデータ削除サービスもあるが、重要なデータが記録されていたハードディスクは手元でデータの完全削除を確認したい
最近では、古いパソコンの廃棄と同時に、ハードディスクのデータの完全消去を行うサービスを提供する業者も現れています。しかしながら、重要なデータを記録していたハードディスクのデータの完全消去は自分の手元で確認したいものです。
そのため、まだ手元で手軽にハードディスクのデータを完全消去できる(古いパソコンが動く)うちに、ハードディスクのデータは完全消去しておくのがよさそうです。
私自身の体験談
今回、私自身が古いパソコンを廃棄するために、ハードディスクのデータを完全に消去しようとしたことをきっかけにして、今回の問題に気が付きました。初めは、古いパソコンからハードディスクを取り出し、現行のパソコンに接続してデータを消去しようと考えていたのですが、古いパソコンのハードディスクの規格がUltra ATA であり、現行のパソコンのハードディスクの接続規格が Serial ATA だったため、直接接続することができませんでした。
ハードディスクを USB 接続でパソコンに接続する機器も所有していましたが、それも Serial ATA のハードディスク用のものだったため、接続することができませんでした。
幸い、古いパソコンがかろうじて動作したため、古いパソコンでデータの完全消去ソフトウェアをCDブートで起動して、古いパソコンのハードディスクのデータを完全消去することが出来ました。
古いパソコンが動かなかったことを思うと、追加で Ultra ATA のハードディスクをパソコンに接続するための機器を購入しないといけないところでした。
新しいパソコンを購入したら、古いパソコンのデータは必要なものは新しいパソコンに移行し、早めに古いパソコンのハードディスクのデータを完全消去しておきたいと思いました。
(あとでやろうと放置してしまうと、やらずにずるずると時間が経過してしまう危険性があります。また、データを消さない状態で古いパソコンを放置しておくのも一つのリスクとなります。特に、そこに重要なデータが記録されているということすら忘れて、データの管理があいまいになっていく危険性があります。)
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